人生を変えた、ロープとの出合い(後編)

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人生を変えた、ロープとの出会い 後編

こんにちは。ロープのケンさんです。

初めてロープに出合った当時のことを前編でお話ししましたが、その続きです。

「ないなら自分で!」

「ロープを高所作業の仕事現場に活かしたい!」との想いから、独自のロープ技術とツールを開発し、2009年に確立させた、足場を使わずに高所作業する、無足場工法「ノン・スキャフォールディング工法®」(NSC工法)

「普通そこまでやるか?商標まで?」と、知人から驚かれました(笑)。

さらに今年、パワーアッセンダー(登高器)も自社開発しました。

パワーアッセンダー
高所作業やレスキューに使用できる海外製品がありますが、高額で大型。
僕が使いたいと思える既製品がありません。

「ないなら自分で!」です。

長年、現場で生きている現役の職人ですから、ものづくりも、やはり好きです。
何より、自分の身は自分で守らないとなりませんし、ロープ高所作業の世界をもっともっと広めたい。

そのためにも、誰よりも厳しい目で、プロの自分が認め、確信し、納得できるまでと突き詰めてきましたし、これからも進み続けます。

このNSCパワーアッセンダー(登高器)は、特許も取得し、ようやく1号機を完成させたところです。
現在は国際特許申請中なので、いずれ国内外にデビューさせます。

「そこまでやるか?」と、またまた言われそうですが(笑)。

はい。
まだまだやります。

嬉しいことに、僕の無足場工法「ノン・スキャフォールディング工法®」は国土交通省にも認められ、NETISにも登録されています(No:QS-150005-A)。

ロープ高所作業のすばらしさを伝えたい!

また、2014年から、「ノン・スキャフォールディング工法®」講習事業も開始し、講師は僕が行っています。(2024年現在は行っておりません)

書類作成は得意なほうではありません、というか苦手の部類でした(笑)、が、その講習テキストも自分で書きました。
何が重要で、どう伝えたら分かりやすいか、理解度が深まるか。
誰よりも、自分が一番、身をもって取り組み、実践してきましたから。

基本的な登下降からセルフレスキューも網羅し、さらに専門分野ごとに特化して、空調、電気・通信、ダクト、看板、塗装、ビルメンテナンス(外壁点検・洗浄)、ビル外装工事(シーリング、タイル、外壁張り替え)、ドローンレスキュー、NSC講習インストラクター、と、職種ごと、現場ごと、目的別のコースを設けています。

それぞれの現場、職種に合わせて、具体的にしたほうが、現場仕事ですぐに役立ちますからね。

そして、2016年1月に施行され、同年7月から義務化されたロープ高所作業特別教育。
この特別教育の講習でも、指導に立つのは僕です。

「高所作業の経験はあるけれど、ロープは初めて」という受講生の方も特別教育には多くいらっしゃいます。
僕だって、最初は初心者でしたから、気持ち、わかります。

ですから、少人数制で、受講される方のレベルと専門にあわせた丁寧な指導を心がけています。

「ロープの鉄人」を目指して

「ロープの鉄人」ケンさん

また、職人やスポーツ選手、音楽家に限らず、どんな仕事でも、プロは学び続け、技術を磨き続けることはとても大切だと思っています。

ロープ高所作業の指導者であり、現役職人でもある僕ですが、ロープも同じ。
自分のレベルアップのために、ロープ講習があると聞けば積極的に参加し、今も学び続けています。

気がつけば、ロープ関連の資格は、産業用からロープレスキュー、国際資格まで、ロープアクセスⅠ(アルテリア)、搬送技術(アルテリア)、TRR-T(Rescue3 Japan)、ロープ高所作業特別教育インストラクター(中災防)、 BAT-1 (ATI)、BAT-2(ATI)、レベル3(irata)、そしてもちろん、ノン・スキャフォールディング工法/NSC 無足場工法のインストラクター(ロープ高所作業協会)も。

これからもきっと、ロープと聞けば、僕はわくわくして参加するでしょう(笑)。

ロープ好きの新たな仲間、さまざまな世界で活躍するプロフェッショナルに出会え、専門知識も技能もさらにアップできる。
なにより、「ロープで生きている」という人たちが集うのですから、話題が尽きません。

「ロープって楽しい!」

でも、このすべての始まりは、最初にご紹介した、オーストラリアでの「ロープって楽しい!」という感動体験、そして、仕事に大いに活かせる!という自信と、それを裏付けてきた実績と経験です。

ロープは未経験という方、どうぞ安心してください。
誰にでも、初めの一歩があるのです。

「ロープって楽しい!」をひとりでも多くの人に知ってもらい、しっかりと技術を身につけて、仕事に、未来に、人生に、大いに役立ててほしいと願っています。

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