セルフレスキュー

ロープとフレームの角度に関して(75度、NSCPA使用、建築用)

小倉です。

今回は、屋上などへの資材引き上げ時に使用する、単管で作成するAフレームやジンポール(以下、フレーム)の角度と荷重に関して書いてみます。

 

考え方の前提として、フレームの先端からアンカーへロープを張り込み、フレームの先端にNSCパワーアッセンダーを取り付け、資材を引き上げるという設定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もし、NSCパワーアッセンダーの代わりにプーリーを取り付け、つるべで資材を引き上げれば、全ての荷重は2倍以上になります。

 

まず、地面に対するフレームの角度から。

私達、建築関係の人間は、防水膜の大切さをよく知っています。

万が一、防水膜を傷つけたなら、傷つけた防水膜の補修を行うことができる専門の防水屋さんを呼んで補修を行わなくてはなりません。

お金も掛かりますし、お客様には怒られますし、とても面倒です。

その為、フレームを使う際に、防水膜を傷つけないことが前提となります。

そうなると、フレームの角度は、地面に対して立っていれば立っている(90度)ほど良いと言うことになります。

ただ、地盤面に対してフレームの角度が90度ではフレームが倒れますし、使いにくいのである程度の角度が必要となります。

私達は梯子を使いますが、梯子の角度は75度と決められています。

この角度が、長年の経験による安全とコストを考えた最も最適な角度だと認識しています。

(梯子の足が滑りにくい、梯子が軽く作れる、梯子が人の荷重に耐えられる、梯子が登りやすい、梯子が安く製作できるなど。)

更に、フロントタイが取れる現場なら、当然フロントタイを取ればフレームは安定します。

フレームを組む際も、防水膜を傷つけないために、この角度を参考にします。

建物の屋上では、アンカーは決まっており、どこからでもアンカーを取れるわけではありませんので、アンカー側が破断しないように、フレームとアンカーの角度には細心の注意が必要です。

 

わかりやすいようにフレームの角度からアンカー角度(位置)を計算してみます。

まず、フレームを地面に対して75度で組むとします。

次に、フレームを保持するアンカーとフレームの角度です。

フレームを75度で立てるなら、90-75=15で、資材引き上げロープ(ロープA)とフレームの角度は15度となります。

基本的に、吊り荷の荷重よりアンカーに掛かる荷重を増やしたくありませんので、フレームと引き上げロープ(ロープB)の角度は、ロープAとフレームの角度15度以上となります。

上記の角度は、ロープAに対して30度の開き、地盤面に対して60度の角度となります。

その角度から外側にアンカーがあれば、問題ありません。

吊り荷の荷重が100%として、上記15度でアンカーには100%が掛かり、フレームには約193%が掛かります。

 

次に、フレームと地面の角度を45度としてみましょう。

90-45=45 フレームとロープBの角度は45度、すなわち、フレームトップから、真横にロープBを引っ張れば、ロープBとアンカーに100%となります。

この場合、地盤面に対して水平にアンカーを構築しなければならないため、地盤面にあるアンカーは使用できません。

そして、フレームの転倒や防水膜の損傷が問題となります。

 

 

この場合、フレームBを増やす事により、アンカーを地面から取りフレームAの転倒を防ぐことができるようになります。

ただし、フレームBとロープCとアンカーに掛かる荷重が約3.8倍になりますので、この角度では実用的ではありません。更に真上に荷重をかけられるアンカーも多くはありません。(ただし、フレームの角度を変えることにより、アンカーとフレームに掛かる荷重を減らすことはできます。)

 

次にフレームと地面の角度を30度としてみましょう、

90-30=60 フレームとロープBの角度は60度、フレームは元々30度で立っていますので、垂線に対して120度以上でアンカーを構築しなければなりません。

もし、フレームとアンカーの角度を狭めればどうなるか。

フレームとアンカーには莫大な荷重が掛かります。

 

例として、75度でフレームを立て、フレームとアンカーの角度を15度から10度に狭めた場合。

フレームには243%、アンカーには149%の荷重が掛かります。

たった5度の違いで、50%増しの荷重が掛かります。

 

次の例として、フレームを45度で立て、アンカーを地盤面から取ろうとして、フレームとアンカーの角度を15度とした場合。

フレームには334%、アンカーには273%の荷重が掛かります。

 

更に、地面に対してフレームを10度、フレームとロープBを10度(ロープAに対して90度)で設定すれば、フレームに587%、ロープBとアンカーに579%が掛かります。

引き上げる物が100kgであれば、ロープBとフレームに約5.8kN(580kgf)、更にパワーアッセンダーの代わりにプーリーを取り付けてつるべで引き上げれば、ロープBとアンカーに約12kN「1.2tf)の荷重が掛かる計算になります。

私達、設備屋は、エアコンの室外機(最大200kgくらい)を吊り上げます。

くれぐれも、システムが破断しないように、フレームとアンカーの角度にはお気を付け下さい。

 

それでは、本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

ドローンレスキューⓇの危険性!

最近、ドローンレスキューⓇの依頼が多々あります。

多くの依頼は、ドローンを紛失したという依頼です。

ドローンは一瞬の不注意で落下します。

ですから、本来は、ドローンが落ちても問題のないところで飛ばすのが筋です。

そもそも、国内で自由にドローンを飛ばせる場所などあるはずもなく、許可なく飛ばせるのは、自分自信で保有している、他の方などが一切映り込まない広大な敷地内だけです。

自分の土地でなければ、必ず所有者がおりますし、自分の土地が狭ければ他の方などが映り込みます。

基本的に、自分の土地以外を飛行させる場合は許可が必要ですし、他の方などが映り込む場合も許可が必要です。

国定公園などは、土地の所有者が何人もいらっしゃる場合があり、それら全ての土地の所有者の方に許可を得るなど、不可能に近いです。

よって、ドローンを飛ばすことができるのは、許可を得た体育館やドローン専用の屋内飛行場、そしてドローンを公認しているスキー場などの施設だけとなります。

万が一、他人の土地や、国立公園内などに墜落させ、機体を放置すれば産業廃棄物の不法投棄となり罰せられます。

ドローンには、個別の番号があり国交省に登録していますので、所有者は直ぐに分かります。

更に、ドローンにはバッテリーが積んでありますので、ドローンを水源に落とせば水源が汚染され、水源でなくとも土を汚染します。

上記から、法律を100%守ろうと思えば、許可を得た施設以外でドローンを飛ばすことは不可能に近いです。

話しがずれたので戻ります。

まず、ドローンレスキューはとても危険な仕事だということを理解して頂きたいと思います。

空を飛んでいたものが落ちて、落ちた場所が分からず、それを確保しに行くわけですから。。。。

ドローンの確保を他人に頼むということは、自分では確保に行けない場所であるわけで、危険を伴う場所であることは明白です。

他人の土地であれば、そこへ入るのに許可も必要ですし、最近は熊も多いですし、毒虫も沢山います。

時期にもよりますが、今時分であれば、猟師さん達が鉄砲で猟をしていますし、罠も仕掛けてあります。

更に、墜落地点がGPSで特定できていれば、まだ探しようもありますが、墜落場所を特定できていなければ(GPS情報が残っていなければ)人海戦術で探すほかはありません。

例え、GPSで落下地点が特定できたとしても、そこへ行く道などがあるはずもなく、グズグズの山の中を、ヤマビルに吸い付かれながら、藪漕ぎをしたり、木の根に捕まって這って進んで行くわけです。

そして、樹上にあれば、樹木にスローラインを掛け、ロープに切り替え、ロープを登り、届かなければ木を揺らし、ドローンを回収します。

人員も、万が一のセルフレスキューを考え、最低2名以上で行動します。

もし、これをお読みの方が、ドローンレスキューを依頼されたら、いくら位で請け負うか、考えてみて下さい。

会社から500㎞以上離れた地域で、緯度も経度もわからず、地図を見せられ、山の中のあそこらへんに落ちていると思う、との依頼があった場合、どのくらいの費用で回収を請け負いますか?

ドローンを飛ばしている皆様、ドローンの回収にはかなりの費用が掛かります。

高額な保険に入っていなければ、ドローンの回収費用全てを賄うことはできません。

くれぐれもドローンを落とさないように最新の注意を払って下さい。

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

熱中症と空調服の危険性!

ダブルチェストアッセンダー

みなさま、ご無沙汰しております。

今回は、熱中症と空調服に関して、今更ですが私の経験をお伝えしたいと思います。

現場は真夏の自動車工場内、作業内容は 水俣条約による「水銀灯からLEDへの交換工事」です。

今回、生まれて初めて熱中症対策である空調服なるものを買ってみました!

M社の2万円以上するタイプです。

購入した空調服は、フルハーネス用で半袖タイプ、空調服の背中側からモバイルフォールアレスターを取り出すことができるタイプです。

問題はフロント側のチェストアッセンダーですが、最終的なリスクを考えた際、熱中症の方が危険だと判断し、ペツル社のトルスを使用し、ダブルチェストアッセンダーで運用しました。

トルスは元々シットハーネスにチェストアッセンダーを取り付ける機材なので、登高もトラバース(水平エイドクライミング)も問題はありません。

いざ、作業開始!

ロープフッキングデバイス(特許取得中)を使い鉄骨の梁にロープを掛け、NSCPAで登高し、空調服のスイッチをON!
これで、快適な職場環境の実現ができるはずでしたが。。。。。

結果は、作業中に熱中症になりかけてしまいました。(おかしいと感じた時点で直ぐに下降しましたので、問題はありませんでしたけどね。)

熱中症になりかけた理由は、空調服の利点である、汗を乾かしてしまう機能です。
空調服を着用中、常に汗をかいていれば、気化熱の影響で体温を下げてくれます。

しかし、汗が乾いてしまえば、空調服の中へ送られてくる風の温度は、30℃以上になり、私達はフルハーネスを着用していますので、身体の場所によっては、風も送られず体温が上がって行くだけとなります。

実際に体調が悪くなったとき、空調服の中に着ていたTシャツは、完全に乾いていました。

気化熱を利用する冷却方法ですので、Tシャツが乾いていれば、その機能を発揮できません。

お陰で現場が進まず、どうすれば、私の身体に合った熱中症対策があるのか考えました。

まず、作業前に作業服自体を水で濡らすこと。
これだけで、体温がかなり下がります。

次に、水分とミネラルを、余分と思えるほどに補給すること。

Tシャツが乾いていた原因は、僕の水分補給が足りなかったことも原因です。

そして、ミネラルウォーターだけ補給しても、体内のナトリウム薄められ、水中毒となり余計に体調を崩します。

ですので、必ずミネラルも同時に補給しなくてはなりません。(今回はポカリスエットに頼りました。)

水分の取り方も工夫をして、5分タイマーを行いました。
下方の作業補助員の方に、5分ごとに声を掛けて頂き、5分ごとに水分を補給することにしました。

飲む量も、一口ではなく、できるだけ多く飲むように心がけました。

そのように工夫をした結果、今まで現場で丸1日働いていても、トイレに行くことが、ほとんどない私でしたが、今回は大量の汗をかいているにもかかわらず、午前と午後に1回ずつトイレに行くことができるようになりました。

そして、作業服も常に汗で濡れている状態となり、体温の上昇を抑えることができ、無事に全ての作業を終わらせることができました。

元々、僕ら空調屋は真夏の折板屋根の屋根裏(気温60℃以上)で、作業を行ってきましたので、暑さには強いはずだったのですが。。。

今回のことは、これからロープ工事を行っていく上で、とても貴重な経験となりました。

更に、トラバース先で事故をおこした際の救助方法も真剣に考えましたし、セルフレスキューの必要性も再認識しました。

最近、様々な熱中症対策製品が販売されていますが、くれぐれもご自分の体質に合ったものを選ぶようにして下さい。

それでは本日はこの辺で。
皆様、ご安全に!!

追伸です。

  写真は、ベンチシートのり付けに、ペツル社のオムにを使っている様子です!

セルフレスキューの必要性

セルフレスキューの必要性(たった3分…)

小倉です。

今回は、セルフレスキューの必要性について書いてみたいと思います。

フルハーネスの危険性

私たちは、基本的にフルハーネスを着用しています。

フルハーネスを着用しONロープ状態で身体の力を抜くとどうなるか。

ロープ高所作業特別教育やNSC講習では、いつも受講生の皆様に試して頂いておりますが、大体の方は、頭がお腹よりも下がり、頭に血が上り呼吸が苦しくなってきます。

更に続けると、手足がしびれてきて。。。と、さすがにそこまでやったことはありません。

下手すると本当に死んでしまいますので。。。

一般的に、ロープ高所作業(ロープアクセス)中に意識を失えば、人は3分から15分で死亡すると言われています。

そして、たとえ意識を失わなくとも、ONロープ状態が続けば、人は15分から30分で死亡するとも言われています。

そのように短時間で死亡する原因は、フルハーネスを着用していることによる四肢の圧迫です。

2つの症候

圧迫による症状により、2つの症候に分けられます。(以下、お医者さんや消防士さんの受け売りです。)

1. エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)

  ONロープの状態で意識を失い身体の動きが止まれば、フルハーネスのレッグループで締め付けられている足の血液の循環が悪くなります。

そうすると、血液は濃くなって固まりやすくなり、この状態が続くと、脚(主にふくらはぎ)の静脈内に血の塊(血栓)ができます。

これを、深部静脈血栓症と呼び、静脈内にできた血栓はしだいに大きくなり静脈から剥がれ、血流にのり肺動脈や肺に流れます。

この血栓が肺動脈をふさぐことを塞栓(そくせん)といい、この状態を急性肺血栓塞栓症と呼びます。

小さな血栓が肺動脈につまった場合は、肺へ流れる血流が低下し、肺でのガス交換が不十分となるため、息切れ、胸や背中の痛みが生じます。

しかし、大きな血栓がつまった場合には、肺へ流れる血液が著しく低下し、肺でのガス交換ができなくなるだけでなく、血圧が低下し死亡すると言われています。

2. クラッシュ症候群(挫滅症候群)

ONロープの状態で意識を失い身体の動きが止まれば、フルハーネスにより四肢の筋肉が圧迫されます。

そして、筋肉が圧迫されると、筋肉細胞が障害・壊死を起こし、それに伴いミオグロビン(たん白質)やカリウムといった物質が血中に混じり毒性の高い物質が四肢に蓄積されます。

その後、救助などで圧迫されていた四肢が解放されると、血流を通じて毒素が急激に全身へ広がり、心臓や腎臓の機能を悪化させて死亡すると言われています。

更に怖いのは、例えその場で一命をとりとめたとしても、腎臓にもダメージを受け、その後に腎不全で死亡する可能性があるそうです。

もし、クラッシュ症候群が疑われる場合は、ドクターヘリを読んで、その場で輸液を行ってもらって下さい。

心停止

事故や病気による心停止に関して。

僕が聞いているのは、心臓が心室細動の時は、まだ心臓内の筋肉に酸素が残っている状態である。その心臓内に残った酸素は約3分で無くり、その後、酸素が送られなければ、もう二度と心臓は動き出さない。と。。。

たった3分です!!

AEDを使えるのは心室細動の時だけです。止まった心臓に対しては、AEDは働きません。

仲間(要救助者)が事故を起こしたばかりなら、とにかく上げるか下ろすかして、心臓マッサージと人工呼吸を行うことが重要です。

現場にAEDがあれば言うことはありません。

セルフレスキュー

何はともあれ、事故(病気も含む)があれば、まず119(消防)へ連絡をします。

できれば、救助者とは別の人間が119(消防)へ連絡することが望ましいです。

救助者は、事故を起こした仲間(要救助者)を迅速に上げるか下げるかしなくてはなりません。

(フルハーネスに長時間ぶら下がっていた場合は、上げた場合はONロープ状態を維持する、下げた場合は下げきらないことも重要になります。)

ただ、場所にもよりますが、実際に300mの高所で作業を行っていて、どのくらいの時間で下ろすことが可能でしょうか。

最初からレスキューシステムが組んであれば、下ろすだけなら3分(約、秒速1.6mちょい)で下ろせるかもしれません。

ただ、上げるとなると人力では不可能です。

弊社の場合は、現場に必ずNSCパワーアッセンダーがありますので、分速15mとして約20分で上げられます。

(分速15mは、充電ドライバーが2000回転としてです。充電ドライバーが4000回転なら分速30mで上げられます。)

が、3分には間に合いそうにありません。齊藤君、ごめん。。。

 

あ、齊藤君はまだ生きてました!!

事故時はもちろん、ただの熱中症でも上記のような症候群が考えられるため、できるだけ迅速に消防が来られる場所まで仲間(要救助者)を移動させることが重要です。

その仲間(要救助者)を移動させる技術をセルフレスキューと呼びます。

フルハーネスを着用している以上、救助に掛けられる時間は限られています。

ロープ高所作業(ロープアクセス)を行う以上、自分達の命は自分達で守ると言うことを肝に銘じ、必ずセルフレスキューを学んで下さい。

セルフレスキュー後

消防士さん達に仲間(要救助者)を引き渡すのはもちろんですが、そこまでの経緯を細かく伝えて下さい。

特に、事故後のフルハーネスでぶら下がっていた時間をできるだけ正確に伝えて下さい。

 

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

NSC Novice 講習(3日間)

小倉です。  

先日、NSC Novice 講習を行いました。

今回の受講生は、ケンテックのお客様で、協会のロープ高所作業特別教育を受講された方です。

NSC講習は、受講生2名に対し、私とアシスタントに齊藤が付き、マンツーマンで講習を行います。

弊会の講習は、基本的に職人に対して行いますので、とても厳しく講習の途中で脱落する方もいらっしゃいます。

初日(8時から18時まで。)

まず教室で、ロープ高所作業特別教育のおさらい、ノット15種類、NSCの説明、ロープアクセス技術の説明、フォールアレスト6kNとシステム15kNの説明など。

そして最も大切なアンカーの説明と構築方法を伝えます。

(毎度のことですが、アンカーは自分で決めるしかなく、アンカーを決めるためには、アンカーを知らなければなりません。

アンカーを知るためには、自分が使うであろうアンカーの勉強をすること、そして実際に経験する事が大切です。)

午後からは、屋上の鉄骨を利用して水平にロープを張り、登下降の組み替えを100回、身体で覚えるまで繰り返してもらいます。

(初心者が垂直ロープで登下降の練習を100回行うと、それだけで身体が壊れますので、まずは水平に張られたロープを使用します。)

そして、頭で考えずに組み替えができるようになってから、やっと垂直ロープに触れます。

垂直ロープでも、また同じように組み替えの練習です。(組み替えはチェック、チェックです。)

初日の最後は、登高器での下降、下降器での登高、ロープから別のロープへの移動、ロープの途中にノットを結びそれをクリアしながらの登下降を練習して終了となります。

受講生の方は、ホテルへ帰ったあとも、ひたすらイメージトレーニングとノットの練習…のはずです。

 

 

 

 

 

 

二日目(8時から20時まで。)

午前中は初日のおさらいから始まり、ロープガードの通過、エッジを乗り越え登下降、リビレイ、ディビエーションの説明を行い、各自、できるまでひたすら練習します。

午後、15時の休憩後はNovice用セルフレスキューを教えます。

要救助者がONロープで熱中症になったと想定し、救助者が別のロープセットを使い要救助者を伴って下降する方法です。

そこで、NSCパワーアッセンダーの実演も行います。

既に、登高や人を引き上げる大変さを知って頂いているので、NSCパワーアッセンダーの能力にお二人とも納得!!

それが18時すぎまで、そこから20時までその場で懇親会です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三日目(8時から17時まで。)

朝一でノット15種類のテストを行います。

できなければ先へは進めませんので、皆さんちゃんと覚えてきます。

(ノットに関しては、講習前にテストを行う15種類をメールで伝えていますので、お二人とも完璧です!!)

そして、ロープアクセス技術のテストです。

(当たり前ですが、これに合格しないと、ビルの外壁へは出られません。)

1点だけマイナスがありましたが、お二人とも難なくテストに合格!

ここから、アンカーの構築に入ります。

弊会では、アンカーに巻き付けるスリングは建築用のスリングベルトを使用します。

建築用スリングベルトの破断荷重は100kN近いですし、幅が広いため建物を痛めず養生も少なくてすみます。

降下面とアンカーラインの角度、アンカーポイントの設定、水平面でのディビエーションやYビレイの方法などを伝え、自分達でアンカーを構築してもらいます。

それができれば、実際のビル外壁での登下降です。

まず、斜壁。これが怖い。

ここで登下降ができれば、30mくらいの壁は怖くなくなります。

 

 

 

 

 

 

 

あとは、自分達で降りたい壁を選んで頂き、ひたすらアンカーを構築しビルの外壁を登下降してもらいます。

17時、片付けを行い全ての講習が修了となります。

純ちゃん、松っちゃん、3日間お疲れ様でした。

次回、NSC Rescue講習に来て頂けるのを楽しみに待ってます!!

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

ロープカット レスキュー訓練(20名参加)

小倉です。

先日、協力業者の職人さん達20人に集まって頂き、ロープカットレスキュー訓練を行いました。

切ったロープの合計は100m、全てゴミとなりました…

今回行ったレスキュー方法は三つ。

一つは、要救助者を自分のシステムに移し、要救助者のロープをカットする方法。

この方法では、要救助者と救助者が一緒に下降します。

二つ目は、要救助者のメインロープに別に組んだシステムのロープを接続し、要救助者のロープをカットする方法。

この方法は、要救助者のみを下降させます。

三つ目は、人力で要救助車を引き上げる方法。

この方法は、救助者の自重を利用して要救助者を引き上げます。(カウンター)

それと、大切なのは、必ず仕事で使うナイフとは別の、ロープをカットするためだけのナイフを携行することです。

 

一つ目の方法は写真のように要救助者のメインロープをカットします。

要救助者まで下りたら、状態を確認しカラビナチェーンを使って2点確保、この時、ディッセンダーのカラビナの向きが重要です。

真剣にやっているつもりですが、皆さん楽しいらしく顔が緩んでいます。

 

カット後は、自分のディッセンダーをコントロールして安全な作業床若しくはGLまで下ろします。

が、下ろしきってはいけません。

要救助者のお尻の下に20cmの空間を設けます。

それにより、要救助者を動かすこともストレッチャーを入れる事も出来ます。

更に、血栓や挫滅症候群の危険が疑われる場合にも有効です。

この、隙間を空けるという方法は、IRATAの藤原先生から教わりました。

あとは、要救助者の状態を見ながら消防の方に引き渡します。

これは消防士さんに教わったのですが、挫滅症候群が疑われる場合、ドクターヘリを呼びドクターに輸液を投与して頂くしか助ける方法はないそうです。

電話も通じない、ドクターヘリも来られない場所だったら…その部分を失うつもりで縛る。

万が一の時はやるしかないんでしょうね。

二つ目の方法は写真のように要救助者のメインロープをカットします。

ONロープではAEDも使えませんので、できる限り早く下ろさなくてはなりません。

緊急時に要救助者を下ろす最も早い方法です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後は、エッジ際にあるディッセンダーをコントロールして、安全な作業床若しくはGLまで要救助者を下ろします。

三つ目の方法はカウンターといい、要救助者の張られたメインロープに弛みを付け、そこに自重を乗せていき要救助者を引きあげます。

皆さん、とても頑張って自分より体重のある要救助者を引き上げていました。

一日、お疲れ様でした。

最後に、NSCパワーアッセンダーがあれば、どんなところでも簡単に高速で要救助者を引き上げる事ができます。

それが、NETIS登録ノン・スキャフォールディング工法の安全性であり信頼性でもあります。

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

NSC Advanced講習(NSCパワーアッセンダー)

小倉です。

先日、山中で行ったNSC Advanced Rescue講習の動画ができましたのでアップします!!

NSCパワーアッセンダーで、合計85kgのストレッチャーと人形を120m引き上げました。

ルートには、樹木間が50cmの場所や倒木が重なっている場所があり、なかなか大変でした。

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!

 

 

AEDとロープ高所作業

小倉です。

ひょんな事からAEDが手に入りました。

ロープ高所作業を行っていますので、AEDが欲しかったんです……

でも高価過ぎて今まで手がでませんでした。

といっても本音はフルAEDが欲しいですが、、、贅沢ですね。

 

ロープ高所作業時に病気や怪我で仲間の体調が悪くなった場合、オンロープ状態でAEDは使えません。

ですから、迅速に仲間を安全なAEDの使える場所まで上げる若しくは下ろす必要があります。

この、上げる若しくは下ろす作業が最も大切で大変なのですが、弊社にはNSCパワーアッセンダーがあります。

おかげで、世界で最も迅速に要救助者を安全な場所まで上げたり下ろしたりすることができます。

もちろん、日常からセルフレスキュー訓練を行っているからなんですが。

 

AEDのバッテリーは、リチウム二酸化マンガン電池を使用しており非常に高価です。

バッテリーやパッドには寿命があり、バッテリーは3.6万円前後、パッドは1.2万円前後します。

都市部での作業時は、最寄りのAEDがある場所をロープ高所作業計画書内に記載してあり場所を把握していますので問題はありません。

しかし、山では、道路へ下りるだけで2時間、更に病院まで1時間かかる現場もあります。

今回、AEDが手に入った事で山へ行く際の安心材料が、一つ増えました。

ほんとうに良かったです!!

それでは本日はこの辺で。

皆様、ご安全に!!